5月26日、国際歴史論戦研究所は「岩波新書の絶版を要求する記者会見」を行った。
記者会見では、笠原十九司著「南京事件 新版」(岩波新書)の文献引用上、捏造とも言える重大な誤りが判明した。これを機に、旧版で捏造写真が掲載された問題も含めて同書の問題点を検討、絶版がふさわしいと判断し、岩波書店に当該書籍の絶版を要求した。
この記者会見は岩波書店との間でなされた質問状の結果を掲載した月刊『Hanada』2026年7月号の発売を受けて開かれた。質問状のやり取りの経過は当Webサイトで報じた「『南京事件』(笠原十九司著)(岩波書店)における『ヴォートリン日記』改竄疑惑を追及 研究者の資格が問われるかもしれない笠原十九司」に掲載されている。
具体的な問題の文献操作の問題とは、実際の『ヴォートリン日記』の内容と、岩波新書『南京事件』で引用された『ヴォートリン日記』とされる文書の内容が異なることを発見。調査の結果、『ヴォートリン文書』なる著者不明の文書が引用されており、「日記」と「文書」では全く真逆のことが書かれていたことが判明した。詳細は「岩波新書『南京事件』の絶版を要求する声明」をご覧いただきたい。
国際歴史論戦研究所上席研究員の茂木弘道は「南京で避難民の支援に当たった米国人宣教師ミニー・ヴォートリンの日記の記述があるが、英語原文と正反対の意味になっている」と指摘。岩波側に公開質問状を送ったところ、3回目の質問状で白旗を上げた。
近現代史研究家の溝口郁夫は「『日本兵に拉致される中国人女性たち』とする写真に、本来の写真にはないハレーションがあり、拡大すると女性たちの表情が笑顔であることが分かった。表情を隠すために意図的に画像を処理したのだろう」と指摘した。
当該書籍は、「岩波の権威」と新書である手軽さから、中高生を含む多くの読者がこれを手に取り、ほぼすべての検定済み歴史教科書に「南京事件」が記述される根拠の一つになっていると考えられ、影響力は絶大と考えられる。そのような書籍で文献の扱いに誤りなどということはあってはならない。
また、今回の事実が判明したことを受けて、記者会見において、「岩波新書『南京事件』に関する疑惑追及委員会(仮称)」を立ち上げ、当該図書のこの他の問題も徹底的に明らかにしていくことが発表された。
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記者会見資料 岩波新書『南京事件』の絶版を要求する声明