12月29日産経新聞は慰安婦問題で「韓国政府に翻弄」という見出しで大々的に報道した。2015年安倍晋三首相の下で「最終的かつ不可逆的な解決」と合意があってから12月28日で10年目。にもかかわらず、その後に大統領に就任した文在寅大統領は「この合意で慰安婦問題は解決していない」として合意をご破算にした。加えて2023年、ソウル高裁は元慰安婦の要求を認めて、日本政府に損害賠償を命じた。
国家間の合意がかくも軽く無視されては、両国の信頼は築けず、日韓双方の国民の損害は計り知れない。
加えて韓国では司法が政治に介入しすぎる。司法の判断を重んじる憲法にも問題がある。尹大統領が戒厳令を布告したとき、その適否の判断は司法ではなく国民の判断に委ねるべきだ。が、憲法の規定がそうなっていない。
現在の李在明大統領は「実用外交」を宣して現在までのところ、慰安婦問題で日本を非難することはしていない。またソウルの日本大使館前の慰安婦像の前でも、日本を非難してやまない「正義連」のデモよりも、韓国国史教科書研究所の所長で先日11月27日来日し国際歴史論戦研究所の主催する日韓合同シンポジウムで講演した金柄憲らの率いる「正義連の主張は詐欺だ!」と叫ぶデモの方が遥かに元気がよい。
韓国で慰安婦問題が沈静化するには李大統領の懸命な判断と、日本側の強い圧力を伴った賢明な外交が必要だ。李大統領は尹大統領の罪に恩赦をもって答える賢明にして偉大なる大統領になるかもしれない。いずれにせよ、慰安婦問題は李大統領の懸命な判断と、日本側の高市早苗首相と茂木敏充外相の懸命な判断にかかっている。
(令和7年12月29日報道)