2026年1月6日、韓国の李在明(イジェミョン)大統領は国賓として中国を訪問している最中、自身のX(旧ツイッター)で、慰安婦法廃止国民行動代表の金柄憲の活動を「こんな愚かな・・・死者への名誉棄損だ」と非難した。そして翌日から警察庁が特別チームを編成して金ら市民団体への捜査を強化。マスコミも金を犯罪者扱いするようなバッシング報道を始めた。19日、警察が金の家宅捜査に入り、街頭活動の横断幕やプラカード、パソコン、慰安婦関連の資料などを押収した。
この状況にも関わらず、金とその仲間は怯むことなく、運動も委縮することはなかった。彼らは2019年から慰安婦像撤去、慰安婦法廃止運動を韓国内外で行ってきた。常に一次資料を基に事実を訴え、慰安婦問題に関する自分たちの論と主張には自信をもっている。金は日ごろから「街頭活動中に警備で立っている警察官らは、我々の主張を聞いて勉強になっているだろう」と話していた。この度の家宅捜査中も、警察官に慰安婦について説明し、「押収した資料で警察も勉強になるだろう」と言っているとのこと。
家宅捜査の翌日20日には京機道・水原市のオリンピック公園で警察官に囲まれながらも少女像撤去を促す集会を行い、声明文「大統領の公開謝罪を求めます」を読み上げた。続けて21日の水曜日には、ソウルで正義連の水曜デモに対抗する街頭活動をいつものように行い「少女像を直ちに撤去せよ」と声を挙げた。
23日、金らの市民団体「慰安婦法廃止国民行動」と日本の「新しい歴史教科書をつくる会」などの市民団体が連名で国連の人権理事会宛に意見書「大韓民国で起きている表現の自由と人権侵害に関する国際社会への訴え」を提出。「私たちは不当な圧力には決して屈しない」と表明し、 「大韓民国が自ら掲げてきた民主主義の基準に符合する国として残るように関心と声を寄せていただきたい」と国連に訴えた。
過去に反日的な発言を繰り返してきた李在明氏は大統領就任後、外交の場では歴史問題についての発言は控えている。しかし、韓国内では大統領自らが一市民活動家を批判し、警察権力が市民団体の運動を弾圧しているのが現状だ。尹美香(ユン・ミヒャン)が横領罪で有罪となり、「正義記憶連帯」(旧 挺対協)の勢いが衰えたとはいえ、韓国社会は未だに金らに厳しい。慰安婦を巡る性奴隷の嘘を主張する勢力と真実を訴える勢力との戦いは、韓国においては「国家権力」vs.「市民運動」でもあるのだ。
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金柄憲 「声明文 大統領の公開謝罪を求めます」
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