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島根県議会が平成25年(2013年)6月26日 に可決した『日本軍「慰安婦」問題への誠実な対応を求める意見書』は、河野談話、米国下院決議121、国連人権委員会勧告を受け入れて日本政府に対応を求めるものでした。

この意見書の撤回にむけて、島根県の有志が署名、抗議文、集会など様々な取組を行ってきました。
「島根県有志の取り組み なでしこアクションブログより」参照

令和5年2月定例会にも意見書撤回を求める19回目の請願を提出しましたが、今回も不採択となりました。不採択を続ける議会に対して意見表明する成相議員の発言はこちらです。是非ご覧になり、島根県議会の現状と請願者の訴えをお聞きください。

<島根県議会 令和5年2月定例会  3月3日 本会議 録画>

59分59秒~  成相 安信 議員 討論
https://shimane-pref.stream.jfit.co.jp/?tpl=play_vod&inquiry_id=1117


<請願第50号を不採択とした委員長報告に反対する討論>

請願第50号、安倍総理の「将来の世代には十字架を背負わせたくない」という政治家としての崇高な理念が、性奴隷も強制連行も認めたものではないという「河野談話本質」を反映した2015年の日韓慰安婦合意を導きました。

しかし、世界中に建てられた慰安婦像の碑には「日本軍は少女や女性を強制連行し性奴隷にした」と書かれています。その根拠とされるものは「河野談話」しかありません。

平成25年6月26日付で決議された“日本軍「慰安婦」問題への誠実な対応求める請願”並びにこれを基にして政府に出された意見書は海外に建つ慰安婦像の碑文同様に、河野談話の解釈を誤っています。

したがいまして無効とする決議を求めます。(文中では平成25年を2013年と記載します)
を不採択とした委員長報告に反対する討論を行います。

今期に入って毎議会ごとに出された同趣旨の請願は15回を数え、請願者は県議会の理解が得られるよう意を尽くし、誠実に請願文書を様々な角度から作成し提出を重ねてこられました。

しかしこの4年間、そのような努力にもかかわらず、島根県議会はまともな議論をおこなわず、請願者の訴えに向き合わないまま今日を迎えました。否、議論を行わないというより反論する論拠をだれも持つことができず、結果、これを無視し続け苦し紛れに数の力で握りつぶしてきたというべきでありましょう。

まったく残念という他ありません。請願文書で主張される中身が正確に問題整理され、妥当性を強めていくほどに、そしてそれがさらに15回も総括的に反対討論で重ねられてきた主張を耳にすれば、何もわからなかった議員でさえいやが上でも理解が進んだはずであります。

韓国では悪夢のような文在寅政権が終焉し、ユン・ソンニョル大統領の誕生で徴用工問題や慰安婦問題など歴史認識問題が政治利用される度合いが薄まりつつあるように見えます。日韓関係を未来志向で臨みたいとする姿勢の表れだとも論評されています。それは我が国の慰安婦を巡る政府検証や有識者による数々の実証的研究論文によって国民理解が進み、加えて安倍首相の毅然とした外交姿勢が日韓両国内の誤った歴史認識是正に影響を与えていることは明らかであります。

近年、韓国国内でも有識者たちが国内の政治勢力の圧力をものともせず、反日的歴史認識に対する誤りを正すべく立ち上がっています。島根県議会を始め「良心的日本人」の間ではなお吉田清治氏や朝日新聞の主張を支持する日本人が多いですが、請願文書でもこれまで主張されてきた様に、「慰安婦問題」自体がこうした一部の日本人から出発していると指摘され、こうした動きこそが韓国と日本を仲たがいさせ良心的では決してないのだと批判されています。

慰安婦問題のうそが広く韓国社会で理解されるにつれ反日的感情を利用してきた「良心的日本人」は、韓国でも日本でも孤立し立つ瀬がなくなるのだとの韓国からも改めて強調されています。

島根県議会は、2005年小泉総理や一部自民党の反対を押し切って「竹島の日」条例を制定したことは画期的な事でした。当時議席を有する議員たちの勇気ある見識をもった決断でした。しかしそれに水を差し、台無しにしてしまっているのが現下の「慰安婦決議」です。

「竹島の日」制定を契機に、韓国は今日の「東北アジア歴史財団」を発足させ、歴史戦で日本をやり込める報復戦に乗り出しました。島根県の竹島資料館では県内大学生がボランティアで説明にあたっていますが「竹島問題」の説明にとどまっています。「竹島の日」から派生したといえる慰安婦問題や徴用工問題など歴史認識問題は一体のものであり、それぞれについての説明も併せて行わなければ韓国の世論や動きが理解出ないと思いますが、県は県議会のこれまでの動きを忖度してか進めようとしません。県議会はもとより、県行政当局も歴史認識問題について大きく後退している事も問題であります。

今日様々な視点から安全保障論議が高まっていますが、領土問題や歴史認識問題への対応の遅れが、安全保障を脅かし経済的損失を招いているばかりではなく、将来にわたって対外的な日本の信頼や名誉にかかわる大きな問題なのだと認識を新たにすべきだと考えます。
請願第50号採択をお願いし、以下請願者から寄せられた意見をここにご紹介したいと思います。

先月、22日の竹島の日の山陰中央新報一面に、竹島問題研究会の座長下條正男教授の論文が掲載されていました。その中で下條教授は次のように記しておられます。

「歴史的に竹島が韓国領であった事実がないのと同様に、徴用工問題も徴用工ではなく、慰安婦問題もこれと似ている。当初日本兵を相手にしていたのでは自尊心が許さないとし、何とか強制されたことにしてほしい、として始まったのが慰安婦問題である。その事実を確認しないまま公表した「河野談話」によって、慰安婦問題は日本の国家的犯罪にされ、反省と謝罪が求められたのである。」

この翌日の中央新報にも前日の記念式典での下條教授の講演の概略が記されています。そこには「竹島問題も徴用工や慰安婦問題も同様だと言い。理詰めで矛盾点を指摘すべきだと説いた。」 とあります。

下條教授が、多くの論文や講演で慰安婦問題を持ち出され、その認識が県議会の意見書とは全く異なるものであることを、議論していくことは、今や竹島問題解決のためには避けられないものとなっています。

韓国では「慰安婦とは戦時の公娼制だった」との実証研究が行われるようになり、昨年、11月に提出した請願書には韓国の金柄憲(キムビョンホン)氏の著書に書かれている次の文章を引用しました。

「日本軍慰安婦問題の本質は「貧困」だ。国が貧しく親が貧しいから食べていく道を探しているうちに、悪の沼に陥ったケースがほとんどである。これ以上他人のせいにするのはもうやめたい。」

金柄憲氏が言われる「悪の沼」に陥っていたのは、それを容認していた旧日本軍も同様でした。

旧日本軍が慰安婦に関与したのは今日の価値観では容認できないものですが、当時の時代背景を考慮すれば致し方ない面もあり、真実を基に検証していけば教訓とするべきものも少なくありません。

日本政府が河野談話の翌年の1994年に「女性のためのアジア平和国民基金」を設立したのも、2015年の日韓慰安婦合意に際に10億円を拠出したのも、今日的な価値観によるお詫びと見舞いのものです。

ここで県議会での委員会などの討論を振り返ってみますと、時間の経過とともに「強制連行説」を唱える主張が明らかに弱くなっていることが分かります。

例えば令和元年6月定例会の本会議では「日本軍慰安婦問題は、日本が起こした侵略戦争のさなかに植民地にしていた台湾、朝鮮、中国などで、女性たちを強制的に集め、性行為を強要した非人道的行為である。」という、現在では考えられないような、内容が本会議で堂々と語られていました。

この発言はアメリカのグレンデール市の慰安婦像の碑を始めとして、世界中に広まるつつある碑に記されている、「日本帝国の軍隊によって東アジアの諸国において住居から狩りだされ、性奴隷にされた20万人以上のアジアとオランダの女性を記念して」といった無茶苦茶な話とほぼ同様の内容でした。

そして昨年の2月議会までは「強制連行であろうが、自分で手を挙げようが、そんなことは無い方が良い。河野談話の中で否定できないと、あった可能性があると言っている」という意見が度々見受けられました。これは強制連行があった可能性を残して、売春と組織的なレイプを同列において、間違った解釈をあえて誘引し、しかも組織的なレイプが否定されたとしても、この論理性であれば、発言の責任を問われないという意志が垣間見えるものです。

そして、昨年5月議会からは「島根県議会の意見書は女性の人権、人間の尊厳に関わる問題として河野談話に基づく我が国の誠意ある対応を求めて決議したもの」という、当該意見書の本質的な文言をから目をそらし、当該意見書から美辞麗句のみを抽出した、実態を反映していない無責任ともいえる発言に留まるようになりました。

島根県議会において平成25年6月26日付で決議された“日本軍「慰安婦」問題への誠実な対応を求める請願”並びに、これを基にして政府に出された意見書は強制連行説を認めるものであり、実際に当該意見書の基になる請願書には「強制連行を認めた」との文言が入っています。

冒頭に述べましたように、下條教授は講演や論文において毎回のように「慰安婦強制連行説」は虚構であると述べておられます。

島根県議会と下條教授の慰安婦問題の捉え方が、真逆であることは竹島問題の解決において、決定的な障害となるものです。

これらを無効とする決議は絶対に必要なことです。

よく考えてみて下さい。今生きている私たちも数年か、数十年の命です。

私たちのためにではなく、安倍元総理の「将来の世代には十字架を背負わせたくない」という思いを受け止め、未来に生きる子供たちが理不尽な困難に会わないためにも、そして今日の平和の礎を築いて下さったあまたの戦没者の方々の名誉のためも、速やかに無効とする決議を求めます。

以上、請願者からの意見を紹介し反対討論を終わります。

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【 成相議員・有志が撤回を求めている意見書 】

島根県議会 平成25年6月26日 可決

日本軍「慰安婦」問題への誠実な対応を求める意見書

日本軍「慰安婦」問題は、女性の人権、人間の尊厳にかかる問題であり、その解決が急がれています。
この問題について、日本政府は 1993 年「河野談話」によって「慰安婦」への旧日本軍の関与を認めて、歴史研究、歴史教育によってこの事実を次世代に引き継ぐと表明しました。
その後、2007 年 7 月には、アメリカ議会下院が「旧日本軍が女性を強制的に性奴隷にした」として、「謝罪」を求める決議を全会一致で採択したのをはじめ、オランダ、カナダ、フィリピン、韓国、EUなどにおいても同様の決議が採択されているところです。
また、日本政府は、本年 5 月 31 日、国連の人権条約に基づく拷問禁止委員会より、「公人による事実の否定、否定の繰り返しによって、再び被害者に心的外傷を与える意図に反論すること」を求める勧告を受けるなど、国連自由権規約委員会、女性差別撤廃委員会、ILO専門家委員会などの国連機関から、繰り返し「慰安婦」問題の解決を促す勧告を受けてきているところでもあります。
このような中、日本政府がこの問題に誠実に対応することが、国際社会に対する我が国の責任であり、誠意ある対応となるものと信じます。そこで政府におかれては以下のことを求めます。

1 日本政府は「河野談話」を踏まえ、その内容を誠実に実行すること。
2 被害女性とされる方々が二次被害を被ることがないよう努め、その名誉と尊厳を守るべく、真摯な対応を行うこと。

以上、地方自治法第99条の規定により、意見書を提出します。島根県議会
(提出先)
衆議院議長
参議院議長
内閣総理大臣
外務大臣
内閣官房長官

令和5年1月

島根県議会の「日本軍慰安婦問題に関わる意見書など」の白紙撤回を求める有志一同

島根県議会の慰安婦決議の撤回を求めて

ご存知でしょうか?島根県議会の慰安婦決議
私たちの祖国を「性奴隷を行った国」にする決議です

このまま見過ごすことはできません
竹島の現状を固定化しないためにも
そして何より子供たちの未来のために
今やらなければならないこと
それはこの決議の撤回です

何故が撤回必要なのかと問題点をまとめました

1.はじめに

私たちは島根県議会の「慰安婦決議」の撤回を求めている有志です。島根県議会は平成25年6月に「日本軍「慰安婦」問題への誠実な対応を求める意見書」を決議しました。以来、私たち有志は「島根県議会の不見識は議会で正す」べきと考え、平成26年から令和4年の間18回にわたり請願書で意見書撤回を議会に訴え続けています。(添付資料1参照)しかし、私たちの請願は全て否決されました。県議会は真摯に議論することなく、「強制連行を認めた」とする意見書を「言を左右にして」撤回もしくは無効とする請願に応じようとしません。

2.島根県議会の意見書とは

意見書は「旧日本軍が女性を強制的に性奴隷にした」とするアメリカ下院決議の内容などが事実であるとする前提で書かれています。日本政府が国連から「公人による事実の否定などには意図的に反論すること」という指示に半ば強制的に従うことが「被害女性の二次被害を防ぐ」という狡猾な論理構成となっています。

[ 意見書本文 ]

島根県議会 平成25年6月26日 可決

日本軍「慰安婦」問題への誠実な対応を求める意見書

日本軍「慰安婦」問題は、女性の人権、人間の尊厳にかかる問題であり、その解決が急がれています。

この問題について、日本政府は 1993 年「河野談話」によって「慰安婦」への旧日本軍の関与を認めて、歴史研究、歴史教育によってこの事実を次世代に引き継ぐと表明しました。

その後、2007 年 7 月には、アメリカ議会下院が「旧日本軍が女性を強制的に性奴隷にした」として、「謝罪」を求める決議を全会一致で採択したのをはじめ、オランダ、カナダ、フィリピン、韓国、EUなどにおいても同様の決議が採択されているところです。

また、日本政府は、本年 5 月 31 日、国連の人権条約に基づく拷問禁止委員会より、「公人による事実の否定、否定の繰り返しによって、再び被害者に心的外傷を与える意図に反論すること」を求める勧告を受けるなど、国連自由権規約委員会、女性差別撤廃委員会、ILO専門家委員会などの国連機関から、繰り返し「慰安婦」問題の解決を促す勧告を受けてきているところでもあります。

このような中、日本政府がこの問題に誠実に対応することが、国際社会に対する我が国の責任であり、誠意ある対応となるものと信じます。そこで政府におかれては以下のことを求めます。

1 日本政府は「河野談話」を踏まえ、その内容を誠実に実行すること。

2 被害女性とされる方々が二次被害を被ることがないよう努め、その名誉と尊厳を守るべく、真摯な対応を行うこと。

以上、地方自治法第99条の規定により、意見書を提出します。島根県議会

3.意見書の問題点

3-1. 意見書の基となった新日本婦人の会の請願書添付資料2参照

実はこの意見書は、日本共産党系「新日本婦人の会島根県本部」が県議会に出した請願書が基になっています。ある共産党議員は慰安婦問題について、令和元年6月定例会で次のように発言しています。

「日本軍慰安婦問題は、日本が起こした侵略戦争のさなかに植民地にしていた台湾、朝鮮、中国などで、女性たちを強制的に集め、性行為を強要した非人道的行為であり、1991年から本格的に行われた日本政府による調査を始め司法の場での繰り返しの事実認定においても、既に明らかになっていることであります。よって、意見書の内容は極めて当然の良識ある要求であると考えます。」

3-2. 日本では既に否定されている強制連行

慰安婦意見書の決議の正否を決する論点は「軍による組織的な強制連行の有無」の一点です。
平成26年6月20日に政府から出された「河野談話を巡る日韓間のやりとりの経緯」によって「河野談話が強制連行を認めたものではない」ことが明らかになりました。同年8月には、朝日新聞が誤報を認める記事を出しました。これによって我が国内での「慰安婦問題についての議論」では「強制連行説」は明確に否定されました。日本政府も簡潔な文面にて明確に強制連行を否定しています。

3-3. 海外では日本たたき、強制連行の証拠に利用

安倍元総理は戦後70年談話で次のような言葉を残されました。「日本では、戦後生まれの世代が、今や、人口の8割を超えています。あの戦争には何ら関わりのない、私たちの子や孫、そしてその先の世代の子どもたちに、謝罪を続ける宿命を背負わせてはなりません。」

しかし、一地方議会の決議とはいえ国際社会は見逃しません。現実には日本人たたき、強制連行を認めた証拠のように利用されています。いくつか例を挙げます。

(1) 米国で最初に慰安婦像が建てられた米グレンデール市では、現地を訪問した杉並区議によると「自分の体には汚い日本人の血が流れている」などと言って、頭を机にぶつけている子供すらいたそうです。
(2)  カルフォルニアの「日本人の子どもを守る母の会」 は「在米日本人にとって最も迷惑であったのが、慰安婦像設置推進派であるグレンデール市のキンテロ議員に「日本の多くの地方議会も慰安婦決議案を採択している」と慰安婦像設置を合理化する理由のひとつとして慰安婦問題についての島根県をも含めた日本の地方自治体の意見書を持ち出されたことです。」と訴えています。
(3)  グレンデール市で慰安婦像撤去のために、私財をなげうち身の危険も顧みず戦われた故目良浩一先生は、ご著書「アメリカに正義はあるのか」(ハート出版)の中で次のように書いておられます。

「米国で韓国側の説が流布されると、日本人は悪徳人種として、差別される。一度その差別感が広がると、なかなか消滅しない。おそらく100年かそれ以上にわたって人々の心に残り、日本人の子孫が長く悩み続けるであろうという危惧が、多くの在米日本人の脳裏を襲ったのです。慰安婦像建立に向けての公聴会で、多くの日本人が反対を叫んだ背景には、このような動きがあったのです。」

(4) ソウル聯合ニュース(2013年7月7日付)記事「慰安婦決議 世界で55件採択=日本地方議会は41件」

「加害国の日本では2008年3月に宝塚市が地方議会として初めて採択し、2013年3月には京都府議会、6月には独島問題を抱える島根県の県議会でも採択された。日本の地方議会は国際社会による糾弾の動きに言及し、慰安婦の強制動員を求めた1993年の「河野談話」を継承・発展させ問題を解決するよう要求している。」(抜粋)

(5) 元慰安婦・李容洙氏からの手紙
李氏はアメリカ合衆国下院121号決議など国際社会への発信活動において中心的役割を果たした自称元慰安婦で、米韓首脳会談の際、トランプ大統領に抱きつこうとしたことでも有名です。その李氏は島根県議長宛て手紙を送っています。

「島根県議長様へ はじめまして   私は日本軍慰安婦被害者リ・ヨンスと申します。 この度、島根県で“新日本婦人会島根県本部”が提出した請願書に“慰安婦問題は日本の責任であり、安倍総理内閣に強制動員を認定した河野談話に立脚して問題に対応してほしいという意見書を採択して頂き、真にありがとうございました。」(以下省略)

3-4. 竹島問題との関係

韓国は、竹島問題と慰安婦問題を一体化させ、国際社会における我が国の地位を貶め、我が国固有の領土である竹島の領有権が、韓国側にあるかのように国際世論を誤認させるために看過できない力を発揮しています。

韓国は明らかに、島根県の竹島の日条例制定を機に慰安婦問題で攻勢をかけてきています。島根県議会こそが慰安婦問題の本質を理解し、竹島問題を含めた正しい歴史認識を持つべきなのです。

4.島根県議会は何故意見書を撤回しないのか

県議会が、私たちが提出した請願書の内容に真摯に向き合わないのは、意見書を撤回しない理由が論理的に成立しないからであると解釈せざるを得ません。

平成26年12月4日の本会議では「安倍内閣の認識が河野談話を見直すことはしない」というものでした。

また、委員会では度々、次のような発言がありました。

「強制連行であろうが、自分で手を挙げようが、そんなことは無いにこしたことはない。 だけど、現実問題として、河野談話の中で否定できないと、あった可能性があると言ってる」

「島根県議会の意見書は女性の人権、人間の尊厳に関わる問題として河野談話に基づく我が国の誠意ある対応を 求めて決議したものであることから、河野談話が踏襲される以上は無効とする必要はないものと考える。」

 これらの発言からすると、撤回しないとされる理由は「河野談話」しかないということです。そこで、私たちは「河野談話を巡る日韓間のやりとりの経緯」を説明しますが、無視されてしまいます。

「強制連行であろうが、自分で手を挙げようが」などという「強制連行と売春行為」を同列に置く発言こそ、女性の人権を無視する問題発言ではないでしょうか。

5.島根県議会は「慰安婦決議」を取り消すしかありません

兵庫県宝塚市は平成26年10月8日慰安婦問題の真相究明を求める決議案を賛成多数で可決しました。京都府議会は平成26年12月「いわゆる「従軍慰安婦」問題の更なる真相究明と早期解決を求める意見書」を賛成多数で可決しました。 このことは宝塚市議会、京都府議会は実質的に過去の慰安婦決議を取り消したものです。

この動きは平成26年「河野談話を巡り日韓間のやりとりの経緯」が出され朝日新聞が訂正記事を出したことによって、日本中の多くの地方議会が国に対して「慰安婦問題の真相究明を求める決議」を出されたものと同様のものであり、これを契機として日本政府は次の三点を明確に否定したのです。

「強制連行」「性奴隷」「慰安婦の数に関する20万人といった表現」

このような経緯から鑑みれば、島根県議会は「慰安婦決議」を取り消すしかないということは自明の理です。

6.有志の活動

私たち有志の当面の目的は、島根県議会に慰安婦に関する決議を取り消していただくことです。

私たちは組織と言えるほどの人員もいませんし、この事実を多くの方々に知っていただきたいのですが、マスコミは取り上げません。県議会への請願書の提出しか手段を持ち得ていないのが実情です。

平成28年には大正生まれの4人の方に声掛けをし、その方々に請願書を提出していただきました。皆さんは辛い時代を生き抜かれ、若くして戦死された戦友が冒とくされることが無念で仕方ないご様子でした。その時は、産経新聞の地方版で取り上げていただきました。

こういった状況の中、一人でも多くの方々に島根県議会の実情を知っていただきたく、今後の活動の幅も広がるとの思いで本報告書を作成いたしました。

7.おわりに ~ 人間にとって最も卑劣な犯罪とは

人間にとって最も卑劣な犯罪は「殺人」であると思っておられる方は多いと思いますが、決してそうとは言い切れません。森鴎外の小説「高瀬舟」のような「殺人」は決して卑劣なものなどではなく、極限の状態におかれた人間の深い慈悲を感じ取ることができます。文学としても多くの教訓を与えてくれます。

実際に狂おしいほどの慈悲や、逃れようのない哀しみに追い詰められた殺人など、道義的に誰もその責めを問い得ないものもあるでしょう。

しかし、強姦レイプなどという犯罪は100%卑劣であり、一切の酌量の余地はありません。「従軍慰安婦強制連行説」は、旧日本軍が組織的にそのような卑劣な罪を犯したと主張しているのです。

「赤い水曜日」の著者金柄憲氏は、その中で次のように述べています。

「日本軍慰安婦問題の本質は「貧困」だ。国が貧しく親が貧しいから食べていく道を探しているうちに、悪の沼に陥ったケースがほとんどである。家族のために自らを犠牲にしたり、両親がいくばかのお金と引き換えに我が子を差し出したりした。人によってプロセスはまちまちだが、すべてが貧困によって生じた、悲しくも恥ずべき私たちの姿だ。これ以上他人のせいにするのはもうやめたい。」

私たちは嘘からではなく、戦争と貧困が生み出した様々な人々の行き様を感じ取ることが、未来への教訓ともなることを知るべきです。明日の命も知れぬ兵士たちを慰めた彼女たちの心には、彼女たちにしか分からないプライドや悲しみがあったはずです。

明確な加害者も被害者も特定されていない「慰安婦強制連行説」を主張する行為は、慈悲の心も無ければ慰安婦たちの悲しみも理解すら出来ず、戦没者に対する顕彰はおろか慰霊や感謝の思いも感じられません。

今年は河野談話からちょうど30年になります。

世界中に建てられた慰安婦像を思うと、将来の子どもたちが心配でなりません。

このままでは「人間として最も卑劣な罪を犯した民族の末裔」などというレッテルが残ってしまいます。

戦没者の名誉を守り、父祖たちが切り拓いた竹島を取り戻すためにも「慰安婦強制連行説」を認めてはなりません。

過去から未来の全ての日本人にとって重大な問題なのです。

以上


添付資料 ****************************************************************

【 資料1 】島根県議会に意見書撤回を求める請願書

私たちは「慰安婦強制連行説」を認めてしまえば、我が国にとって取り返しのつかないことになってしまうことを様々な事案を取り上げて請願書で訴えてきました。以下はその請願書の内容です

令和元年6月定例会 ————————————

島根県議会において平成25年6月26日付で決議された“日本軍「慰安婦」問題への誠実な対応を求める意見書”の撤回決議を求める請願

「河野談話を巡る日韓間のやりとりの経緯」が出され朝日新聞が「慰安婦問題に関する一連の記事」の過ちを認めたため、全国の多くの県議会が政府に向けて「「慰安婦問題」に関する適切な対応を求める意見書」を出されたことを中心に作成しました。

令和元年9月定例会 ————————————

慰安婦問題が日韓間の重要な交渉の場面で障害となっている事案に触れ、「河野談話」が強制連行を認めたものではないこと、6月定例会で、明らかに事実に反する我が国に対する敵意を剥き出しにした討論などの反論を主に作成しました。

令和元年11月定例会 ————————————

政府に出された意見書の内容について指摘させていただきました。

令和22月定例会 ————————————

米国グレンデール市で慰安婦像撤去にご尽力された故目良浩一先生のご著書などを参考に作成しました

令和25月定例会 ————————————

島根県議会の慰安婦決議に憂慮されていた故小沢秀多議員のご逝去を悼み、慰安婦問題についてはそれまでに触れていない様々な事案について記しました。

令和29月定例会 ————————————

慰安婦問題について時間の経過とともに様々な事案が生じていることなどを指摘しまし、「いわゆる従軍慰安婦問題」が社会にもたらした問題を以下に列記してみます。

・旧日本軍兵士に対する冒とく・20万人の性奴隷という虚偽は挺身隊に対する冒とく

・日韓の正常な関係性の破壊・日米同盟の弱体化・

・売春などの職業に就かざるを得なかった女性や、そういった職業で生計を立てている女性に対する冒とく

・在外邦人を苦境へと陥れる行為・大阪市とサンフランシスコ市との姉妹都市提携の解消・イスラム国に拉致され悲惨な体験を強いられたイラクのヤジディ教徒の女性のような人々、そして旧ユーゴスラビア紛争における民族浄化のなかで苦しんだ女性たちに思いを致してください。慰安婦を性奴隷と呼ぶことは、本当に性奴隷にされた女性に対するこの上ない冒とくです。

目良浩一先生のご著書「アメリカに正義はあるのか」から読み取れるアメリカの現状。(令和2年2月定例会)

三浦朱門氏が鋭い指摘をしています。「やがて交渉が進んでくると、必ず問題になることがあるので、それを今から書いておきたい。それは強制連行問題である。おそらく反日的日本ジャーナリズムはこれを、拉致事件と同列に扱い、拉致事件は数十人、強制連行は数百万人、と言うに決まっている

令和211月定例会 ————————————

安倍談話の趣旨について触れ、当初意見書撤回反対派の議員が、意見書撤回賛成派に移行して下さったことは称賛に値することなど。

令和32月定例会 ————————————

島根県議会において平成25年6月26日付で決議された”日本軍「慰安婦」問題への誠実な対応を求める意見書”(文中では「当該意見書」と記します)は地方自治法99条の趣旨に背くものであり、現在の日本政府の見解にも反するものであります。

  • 「強制連行」 ●「性奴隷」 ●慰安婦の数に関する「20万人」といった表現

は事実ではないとする、外務省のホームページに記されていることを挙げました。

令和36月定例会 ————————————

島根県議会において平成25年6月26日付で決議された”日本軍「慰安婦」問題への誠実な対応を求める意見書”(文中では「当該意見書」と記します)は、強制連行や性奴隷など韓国側の誤った認識を認める内容です。日本政府の公式な見解に反する内容の当該意見書を認めることは、世界中の慰安婦像を肯定することです。我が国の国益を著しく毀損する当該意見書の撤回決議を求める請願を提出します。

令和39月定例会 ————————————

島根県議会において平成25年6月26日付で決議された”日本軍「慰安婦」問題への誠実な対応を求める意見書”(文中では「当該意見書」と記します)は、強制連行や性奴隷などを認めたものであり、我が国政府の公式な見解に反するものです。このことは「根拠なき憎悪の連鎖」を生み出すものであり、我が国の将来ひいては未来を担う子供たちに深刻な事態をもたらすものです。したがいまして、当該意見書の撤回を求める請願を提出します。

令和312月定例会 ————————————

島根県議会において平成25年6月26日付で決議された”日本軍「慰安婦」問題への誠実な対応を求める意見書”(文中では「当該意見書」と記します)は、橋下徹大阪市長(当時)の発言がきっかけとされています。しかし橋下氏の発言は強制連行を認めたものではありません。またその発言に対する日本弁護士連合会の抗議文もそういった趣旨ではなく、慰安婦制度を今日においても是認するかのような発言に対しての抗議です。このような経緯からみても、強制連行や性奴隷を認める内容の当該意見書は公式な政府見解に反するものであり、これを政府に提出したことは、動機においても内容においても間違ったものです。速やかな撤回を求めます。

令和42月定例会 ————————————

島根県議会において平成25年6月26日付で決議された”日本軍「慰安婦」問題への誠実な対応を求める意見書”(文中では「当該意見書」と記します)は、日本共産党系の団体から出されたものですが、その審議過程において反対意見を封じる自民党の党議拘束は、民主主義の理念に反するものです。

また、当該意見書は「多くの慰安婦が殺害された」「慰安婦は天皇からの贈り物」などという、我が国としては絶対に容認することができない誹謗中傷を誘引するものです。速やかな撤回をお願いします。

令和45月定例会 ————————————

島根県議会において平成25年6月26日付で決議された”日本軍「慰安婦」問題への誠実な対応を求める請願”並びに、これを基にして政府に出された意見書(文中では「当該意見書」と記します)は事実無根の強制連行を認めるものです。これらの趣旨は戦没者の方々を冒とくし、未来の子どもたちに根拠なき憎悪をもたらすものであり、絶対に認められるものではありません。

また韓国側は、島根県による「竹島の日制定」を「第二の侵略」「大韓民国の独立を否定する行為」と捉え、竹島問題と慰安婦問題を一体化させ、国際社会における我が国の地位を貶めています。

このことは我が国固有の領土である竹島の領有権が、韓国側にあるかのように国際世論を誤認させるために看過できない力を発揮しています。

従いまして平成25年6月26日付で決議された”日本軍「慰安婦」問題への誠実な対応を求める請願”並びに、これを基にして政府に出された意見書を無効とする決議を求めます。

令和49月定例会 ————————————

島根県議会において平成25年6月26日付で決議された”日本軍「慰安婦」問題への誠実な対応を求める請願”並びに、これを基にして政府に出された意見書(文中では「当該意見書」と記します)は事実無根の強制連行を認めるものです。

これらの内容は意図的に我が国を貶め、安全保障政策の委あり方をその根底から覆しかねないものです。

また竹島問題の解決を遠のかせ、安倍政権の功績さえも貶めるものです。

ところが河野談話の趣旨を曲解し逸脱する当該意見書などを、無効とされない理由が河野談話しかないという論理性は完全に破綻しています。

従いまして平成25年6月26日付で決議された”日本軍「慰安婦」問題への誠実な対応を求める請願”並びに、これを基にして政府に出された意見書を無効とする決議を求めます。

令和411月定例会 ————————————

本年10月12日「赤い水曜日」副題は「慰安婦運動30年の嘘」という本が発売されました。

著者は韓国の国史教科書研究所所長などを務めておられる金柄憲(キム・ビョンホン)氏です。

帯には「慰安婦の証言は真っ赤な嘘だった」「彼女たちは性奴隷ではなく強制連行もされていない」とあります。

島根県議会において平成25年6月26日付で決議された“日本軍「慰安婦」問題への誠実な対応を求める請願”並びに、これを基にして日本政府に出された意見書(文中では「当該意見書」と記します)は河野談話を曲解し「公人は性奴隷制度やアメリカ下院決議を否定する論理に反論しなければならない」という主張に半ば強制的に従うことが、「元慰安婦の二次被害防止につながる」という、理解しがたい論理構成となっています。

しかし我が国政府の公式な見解とともに「赤い水曜日」を読めば、当該意見書は明らかに間違っており、韓国や国際社会に間違ったメッセージを発信し続けていることが理解できます。

従いまして平成25年6月26日付で決議された“日本軍「慰安婦」問題への誠実な対応を求める請願”並びに、これを基にして政府に出された意見書を無効とする決議を求めます。

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【 資料2 】

日本軍「慰安婦」問題への誠実な対応を求める請願

第1【請願趣旨】

日本軍「慰安婦」問題は、女性の人権、人間の尊厳を回復する課題であり、その解決は、被害女性たちの高齢化が進むなか、待ったなしです。

政府は1993年「河野談話」によって「慰安婦」への政府の関与と強制連行を認めて韓国に謝罪し、歴史研究、歴史教育によってこの事実を次世代に引き継ぐと表明しました。しかし、2007年7月にアメリカ下院議会が「旧日本軍が女性を強制的に性奴隷にした」ことを「公式に認め」、「謝罪」を求める決議を全会一致で採択したのをはじめ、オランダ、カナダ、フィリピン、韓国、EUなどにおいても同様の決議が採択されています。また日本政府は、今年5月31日に国連の人権条約に基づく拷問禁止委員会より、「公人による事実の否定、否定の繰り返しによって、再び被害者に心的外傷を与える意図に反論すること」を求める勧告を受けるなど、国連自由権規約委員会、女性差別撤廃委員会、ILO専門家委員会などの国連機関から、繰り返し「慰安婦」問題の解決を促す勧告を受けてきました。

いまや国際社会において、日本軍「慰安婦」問題が性奴隷制の問題であり、女性の人権侵害であることは共通の認識となっています。日本政府がこの問題に誠実に対応し、一日も早い解決をおこなうことこそが、国際社会に対しての誠意ある対応だと信じます。私たちは政府が「河野談話」に基づき、速やかに被害女性たちへの真撃なる姿勢を示すことこそ急務だと思います。そこで以下のことを求めます。

第2【請願項目】

1.「河野談話」を堅持し、誠実に遂行することで、被害女性の名誉と尊厳の回復をおこなうことを求める意見書を国にあげてください。

提出者  新日本婦人の会島根県本部 島根県母親大会連絡会

審査結果   採  択